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消防設備のウォーターハンマーとは?

2021.10.02(Sat)

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消防設備のウォーターハンマーとは?

皆さんこんにちは。

消防設備の水系消火設備を点検しているとよく耳にするこの「ウォーターハンマー」という単語ですが、実はこれとっても大事な単語なんです。

消火栓やスプリンクラーなどを点検している方はこのウォーターハンマーの意味と回避方法を知っておかないと大変なことになる…かもしれません。それではこの用語の意味などを解説していこうと思います。

目次

  1. 1.ウォーターハンマーとは
  2. 2.ウォーターハンマー種類
  3. (1)急激な圧力上昇によるウォーターハンマー
  4. (2)水柱分離によるウォーターハンマー
  5. 3.ウォーターハンマーによる問題
  6. 4.ウォーターハンマーを回避するには?
  7. 5.点検時の注意すべき点
  8. (1)放水時の注意点
  9. (2)停水時の注意点
  10. 6.ウォーターハンマーの発生有無の確認方法
  11. 7.まとめ

1.ウォーターハンマーとは

ウォーターハンマー
水撃作用という字の通り、水(流体)の力で衝撃が起こることです。ハンマーで叩いたようなものすごい音がすることからウォーターハンマーとも呼ばれています。水に限らず気体を含めた流体全てで起きうる現象になります。蒸気配管で起こるウォーターハンマーをスチームハンマーとも言います。

水圧配管内の水流(水の流れ)をいきなり止めた場合に、それまで流れていた水の流れがせき止められて停滞した水(若しくは逆流した水)と、その後ろから流れてきた勢いのある水がぶつかって衝撃と高水圧が発生する現象です。
この衝撃により弁類(仕切り弁や逆止弁など)が破損したり、ウォーターハンマーが巨大な場合は配管そのものが破損したりする場合があるのでウォーターハンマーは極力抑えなければなりません。

文章だとイメージがわかりずらいと思いますので、上の図をご参照ください。

・(1)は、配管内を水が流れている図で、仕切り弁で水の流れを遮っていない状態になります。
・(2)は、配管の仕切り弁を急激に閉鎖して水の流れを遮った状態です。
・(3)は、仕切り弁によって遮られた水の流れが停滞、又は逆流している状態です。
・(4)は、停滞・逆流した水に後方から勢いのついた水が衝突して、水撃作用(ウォーターハンマー)が発生している状態になります。

この衝撃は配管内に流れる流体の速度や密度に比例しますので、ポンプなどで流体を圧送している時や流体の速度が速い場合には特に衝撃や水圧が高くなりがちです。
一般家庭の水道などではそんなに流速は早くありませんが、蛇口を閉めるのが急激であれば小規模ながらウォーターハンマーは発生します(特にレバーを上下して止水するワンタッチ式の水洗器具や電磁弁を用いる全自動洗濯機)。
その衝撃が蓄積されれば配管の弱い部分(ねじ込み部分や継ぎ手など)が破損して漏水の原因になりますので、ウォーターハンマーを防止する装置(水撃防止器具)を取り付けなければなりません。

また、水が流れている配管へ水の供給をいきなり止める行為もウォーターハンマーを誘発します。例えば消火栓等で放水試験などを行っている時に、消火栓バルブを閉鎖しない状態(バルブ開で放水している状態)で消火ポンプを止めるような行為が該当します。
これは配管内を水が流れている(慣性が働いている状態)所にいきなり水の供給を止めると、配管内の水は流れようとするけど水の供給がないので、その配管内は急激に負圧(真空に近くなる)になり水の流れを乱して水撃作用が発生するという仕組みになります。

スプリンクラーにも関係するウォーターハンマー?←こちらをクリック

2.ウォーターハンマー種類

このような圧力変動により次の2種類のウォーターハンマーが引き起こされます。

(1)急激な圧力上昇によるウォーターハンマー

上述のバルブを閉める場合がこれです。圧力変動により配管を震わせる加震力が発生し、配管の固有振動数と共振して衝撃音が発生します

(2)水柱分離によるウォーターハンマー

ポンプが急停止してしまうと、それまで定常で流れていた流体は慣性力で下流に進もうとするのに、ポンプから供給される流れが少なくなってしまうため、ポンプの直後で圧力低下(負圧)してしまう現象が発生します。これを水柱分離といい、圧力低下が発生すると周囲の流体が低下点に集まって、流体同士が衝突することにより、衝撃音・振動が発生します。

3.ウォーターハンマーによる問題

ウォーターハンマーによる圧力変動によって次のような問題が発生します。
上昇圧により管路のポンプ、配管、バルブ、継手、配管支持などが破損する
圧力降下により管路が圧壊(凹む)したり、水柱分離に伴う二次的な圧力上昇により管路が破壊される
圧力制御を行っている場合は圧力変動により乱調を来す
以上の通り、ウォーターハンマーは管路において大問題を引き起こす厄介者です。

4.ウォーターハンマーを回避するには?

特に問題が大きくなりやすい水柱分離の対策例を以下に示します。対策のポイントは原因の逆で「流速の急激な変化を防止する」ことです。では、このウォーターハンマーを回避するにはどうすれば良いのでしょうか?

上記でも説明したように、流体の流れを急激に止めなければウォーターハンマーは起きないのでそれを念頭に

1.止水する時にはゆっくりと止める(バルブや水洗器具の開閉動作はゆっくりと行う)。
2.圧力を逃がす装置を設置する(サージタンクや水撃防止器具など)。
3.配管をしっかりと固定する。
4.鳥居配管を用いない。
5.配管内の流体の量を絞る。
6.配管を太くする(太いと流速が下がる為)
 などがあります。
特にバルブの閉動作について強く推奨いたします。1号消火栓の玉型弁の操作や、2号消火栓のノズルコック、スプリンクラーの末端試験弁のボールバルブ、一斉開放弁試験時の手動起動装置の操作(ゆっくり開ける)などウォーターハンマーを防止して、不要なトラブルを未然に防ぎたいものですね。

5.点検時の注意すべき点

乾式の連結送水管を点検する際、まず全ての放水口が閉になっているかを確認してください。コンプレッサーを使用して空気を流し込み、圧力ゲージにて空気の漏れ無し(配管の破損、腐食)を確認した上でポンプにて送水します。

強い圧力で水を充填さえしなければ充填時におけるキャビテーションやウォーターハンマーの心配はそれ程無いと考えられますが、注意すべき行動は配管内へ水を充填した後の放水、停水となります。

(1)放水時の注意点

放水時最初は、配管内の空気が水と供に放出され、水と空気が混じったままの放水(キャビテーション)が発生します。放水時のキャビテーションを防ぐには、放水口を少しだけ解放して先に空気を排出し放水に至る配慮が必要です。それにより配管への負担が軽減され、安定した放水圧力が測定出来ます。

(2)停水時の注意点

停水においては、ポンプ稼働中は先に述べた通り、ウォーターハンマーを防止する為に急激な停水は避け徐々に数段階に分けて停水するようにしましょう。

途中の放水口が開放されていてポンプ稼働中に先の放水口をシャットしてしまうと、途中の放水口からポンプ圧と落差の圧力が加算され高圧力の放水となったり、ポンプへ大きな負担がかかりかなり危険な状態となってしまいます。

6.ウォーターハンマーの発生有無の確認方法

事前にウォーターハンマーが発生するかどうかが分かれば、事故を事前に防止できます。ここでは下水道での検討方法を簡単にご紹介します。正確には特性曲線法などの計算により水撃解析する方法が取られますが、ポンプを含む管路では「パーマキアン線図」を用いた簡易検討が良く用いられます。
パーマキアン線図による検討では、計算される最低圧力と管路縦断高さから算出される「最大負圧」を求めます。最大負圧は配管内部の圧力を示しています。農林水産省のガイドラインでは最大負圧は-7m以上(配管口径500mm以下)となるように対策を講じる必要があるとされています。

7.まとめ

最後までご覧頂きありがとうございます。
今回は、ウォーターハンマーとその防止策について説明しました。ポイントとしては、

ウォーターハンマーは流速の急激な変化により起こる。
水柱分離によるウォーターハンマーは管路のポンプ、配管、バルブ、継手、配管支持などの破損に繋がる。
ウォーターハンマーの対策としては、流速の急激な変化を防止することが大事である。
最大負圧は-7m以上(配管口径500mm以下)となるように対策を講じる必要がある。
配管距離が200~300m以上のときは、事前にウォーターハンマーの発生有無を検討することをお勧めします。
消火設備に水を使う以上切っても切れない関係のウォーターハンマー、ひとたび発生すれば配管の破損や継ぎ手や弁類の破損やそれに伴う漏水などその損害は計り知れませんが、回避の方法を知っておけば怖くはありません。

そこでひとつ皆さんにお願いです。屋内(屋外)消火栓(発信機で遠隔起動する方式)特に乾式のものにおいて、放水試験を行うときには必ずメインバルブ以降の配管に圧力を張ってから放水試験を行ってください。
なぜかというと、消火栓ポンプが起動した瞬間から水をものすごい勢いで配管内へ送ります。その配管内の圧力とポンプの吐き出し圧力に差がある場合に、配管内に急激に圧力が加わり、配管や弁類、継ぎ手の破損につながるからです。

メインバルブ二次側への圧力の張り方は、
まずメインバルブを閉鎖した状態でポンプを起動します。
起動したらメインバルブを少し開けてゆっくり水を二次側へ流します。
この時に電流値をよく観察して締め切り運転時の電流より少し電流値が上がるくらい(2~4A)メインバルブを開けます。
圧力が張れれば電流値も締め切り運転時と同じ電流値になるのでそうしたらポンプを止めてメインバルブを全開にします。
こうすればポンプの吐き出し圧力と配管内の圧力が同じになるので、メインバルブが全開の状態でポンプを回しても配管にストレスがかかりません。


間違った方法で行われるやり方は、放水試験終了時に玉型弁などを閉鎖しないでポンプを止めるやり方です。これもウォーターハンマーを誘発する行為ですので、放水試験が終わったら玉型弁などをゆーーーっくり閉鎖して配管内の水の流れを落ち着かせてからポンプを止めましょう。

合言葉は「バルブの操作はゆっくりと!」です(笑)

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