大阪市内の病院や高齢者施設のうち、おおよそ6割が法律で義務づけられた点検を、一度も行っていなかったことがわかりました。これは一般社団法人消防管理協会が記者会見を開いて発表したものです。それによりますと大阪市内の471の病院と高齢者施設を調査したところ去年5月時点でおおよそ6割に当たる275の施設が一度も点検を行なっていないことがわかった。病院や公共施設など多くの人が利用する施設では、非常用電源の定期的な点検が消防法で義務付けられています。点検が行われていない理由として、点検や整備に多額の費用がかかることやそもそも義務付けられていることが知られていないことなどをあげています。非常用電源をめぐっては大阪吹田市の国立循環器病センターが5年以上点検を行なっておらず、3年前の大阪北部地震で一時的な停電が発生しました。
消防設備点検が行われていないことについては、大阪市内だけの問題だけでなく、全国的にも消防設備点検が行われていなことがわかっています。
1.非常用電源を持つ施設の義務
非常用電源には、一般的に蓄電池は家庭用が多く、ディーゼル発電機などの大型の発電機は不特定多数の人が出入りするなどの条件を満たす建物にあります。
非常用電源として利用されるディーゼル発電機などは非常用発電機と呼ばれており、非常用発電機は、自家発電設備の中の1種類で一般的に、電力会社からの電力供給が途絶えた場合に、自動的に発電機を稼働させて発電を行うものです。
病院や公共施設などは社会的責任がある施設や組織で、この度のニュースはその社会的責任の大きい病院が義務付けられた法を遵守していないことで起こった問題でした。
ですが、病院や公共施設だけでなくとも、非常用電源として非常用発電機が付置されている建物は多く存在し、その設備に対する社会全体の無知さが引き起こしている原因とも考えられます。
非常用電源として利用されるディーゼル発電機などは非常用発電機と呼ばれており、非常用発電機は、自家発電設備の中の1種類で一般的に、電力会社からの電力供給が途絶えた場合に、自動的に発電機を稼働させて発電を行うものです。
病院や公共施設などは社会的責任がある施設や組織で、この度のニュースはその社会的責任の大きい病院が義務付けられた法を遵守していないことで起こった問題でした。
ですが、病院や公共施設だけでなくとも、非常用電源として非常用発電機が付置されている建物は多く存在し、その設備に対する社会全体の無知さが引き起こしている原因とも考えられます。
(1)非常用電源を持つ主要な施設
公共施設・病院・金融機関・放送局・消防署・学校・上下水道施設・ダム・県庁舎・空港・警備会社
商業施設・工場・食品加工場・マンション/ビル・映画館
上記などの施設は、非常時に作動しなければならない設備がついており。非常用電源として非常用発電機の付置が法律で義務付られています。
非常時に動作しなければならない設備は、非常用電源として非常時に自家用発電設備(装置)から電源を確保しなければなりません。その自家用発電設備の1種が非常用発電機なのです。
商業施設・工場・食品加工場・マンション/ビル・映画館
上記などの施設は、非常時に作動しなければならない設備がついており。非常用電源として非常用発電機の付置が法律で義務付られています。
非常時に動作しなければならない設備は、非常用電源として非常時に自家用発電設備(装置)から電源を確保しなければなりません。その自家用発電設備の1種が非常用発電機なのです。
(2)消防法で義務付けられた点検
非常用電源を持つ施設は、消防法に基づき消防設備点検を行なって、年に1回報告することがが義務付けられています。非常用電源を持つ施設とは、自家発電設備の1種である、非常用発電機が付置されている建物を指します。
その他、
・建築基準法
・電気事業法
などの法律の規定が定められており、その建物に使用されている、各末端設備によりその法の適用をうけます。
非常用電源として非常用発電機を確保している場合の点検方法は4つあります。
・内部観察
・予防的保全策
・実負荷試験(運転)単に負荷試験ともいう
・擬似負荷試験(運転)単に負荷試験ともいう
下記リンクにおいて詳しく説明しておりますのでご参照ください。
・擬似負荷試験(運転)
その他、
・建築基準法
・電気事業法
などの法律の規定が定められており、その建物に使用されている、各末端設備によりその法の適用をうけます。
非常用電源として非常用発電機を確保している場合の点検方法は4つあります。
・内部観察
・予防的保全策
・実負荷試験(運転)単に負荷試験ともいう
・擬似負荷試験(運転)単に負荷試験ともいう
下記リンクにおいて詳しく説明しておりますのでご参照ください。
・擬似負荷試験(運転)
非常用発電機の定められた点検方法【負荷試験】は←こちらをクリック
2.非常用電源とは
外部電源を使用して稼動する装置または施設で、何らかの原因で電力供給が途絶した際に、停止または故障等を回避するために一時的に電力を供給する装置をいう。 小型の装置では蓄電池が使用されるが、大電力が必要な施設では素早く起動できるディーゼル発電機などが用いられる。
非常用電源には、一般的に蓄電池は家庭用が多く、ディーゼル発電機などは大型で不特定多数の人が出入りするなどの条件を満たす建物にあり、非常用発電機ともいう。非常用電源は蓄電池や非常用発電機、自家発電設備を含んだものを指します。
非常用電源には、一般的に蓄電池は家庭用が多く、ディーゼル発電機などは大型で不特定多数の人が出入りするなどの条件を満たす建物にあり、非常用発電機ともいう。非常用電源は蓄電池や非常用発電機、自家発電設備を含んだものを指します。
マンションや商業施設などに付置されている非常用発電機とは?←こちらをクリック
(1)非常用電源の必要性
2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災では、東北地方の多くの地域で長時間にわたり停電に見舞われました。
「電気があって当たり前」という生活が一転し、不便さらには危険な生活を強いられた方々も少なくありませんでした。
一般家庭であれば、非常時に電気がなくても「困った」「不便」で済ませられるかも知れません。しかし、会社や工場などの事業所では、長時間の停電は、生産活動やサービス提供の停止を招き、顧客や取引先の信頼を失いかねません。また、公共施設・病院・金融機関・放送局・消防署・上下水道施設・ダム・県庁舎・空港・警備会社などの社会的責任のある組織や施設では、たとえ停電でもサービスを提供し続けることが使命でもあります。
また、近年では携帯電話や家電製品の普及、アウトドアの流行によって、一般のご家庭にもモバイルバッテリーや蓄電池が浸透しております。さらには、災害が多く、南海トラフなどの想定がある日本では、緊急時の備えをおこなっているご家庭も少なくありません。
多くの事業所は電力会社から電気の供給を受けています。しかし、事業所内に非常用電源を備えることによって、万一、電力会社からの電力供給が途絶えた場合でも最低限の電力を自力でまかなうことができ、生産活動やサービスを継続することが可能となります(事業継続計画 BCP : Business Continuity Plan)。また、停電時に限らず、常用自家発電設備を備えることによって、コストダウンやCO2削減が期待できるのです。
「電気があって当たり前」という生活が一転し、不便さらには危険な生活を強いられた方々も少なくありませんでした。
一般家庭であれば、非常時に電気がなくても「困った」「不便」で済ませられるかも知れません。しかし、会社や工場などの事業所では、長時間の停電は、生産活動やサービス提供の停止を招き、顧客や取引先の信頼を失いかねません。また、公共施設・病院・金融機関・放送局・消防署・上下水道施設・ダム・県庁舎・空港・警備会社などの社会的責任のある組織や施設では、たとえ停電でもサービスを提供し続けることが使命でもあります。
また、近年では携帯電話や家電製品の普及、アウトドアの流行によって、一般のご家庭にもモバイルバッテリーや蓄電池が浸透しております。さらには、災害が多く、南海トラフなどの想定がある日本では、緊急時の備えをおこなっているご家庭も少なくありません。
多くの事業所は電力会社から電気の供給を受けています。しかし、事業所内に非常用電源を備えることによって、万一、電力会社からの電力供給が途絶えた場合でも最低限の電力を自力でまかなうことができ、生産活動やサービスを継続することが可能となります(事業継続計画 BCP : Business Continuity Plan)。また、停電時に限らず、常用自家発電設備を備えることによって、コストダウンやCO2削減が期待できるのです。
(2)非常用電源の種類
非常用電源は、非常時に電気の供給が止まった際に確保できる電気の源、消防用設備等が正常に作動できるように設置する電源をいい一般的に広義として知られています。
消防法令上
・非常電源専用受電設備
・自家発電設備
・蓄電池設備
・燃料電池設備の4種類が定められている。
このうち、自家発電設備の一つに非常用発電機があり、ほとんどの施設で使われている原動機などにになります。
消防法令上
・非常電源専用受電設備
・自家発電設備
・蓄電池設備
・燃料電池設備の4種類が定められている。
このうち、自家発電設備の一つに非常用発電機があり、ほとんどの施設で使われている原動機などにになります。
3.医療施設の非常用電源設備の種類
医療施設などの病院は、その施設の性質上、電力の供給を絶対に絶ってはいけない施設です。なぜなら、医療施設や病院におられる患者様の中には、人口呼吸器や吸引器などの機器とつながっている方々がおられ、それらの機器は電力で稼働しており電力の供給が絶たれると停止してしまうからです。まさに電力はそれらの患者様にとって命綱なのです。
医療の安全性を担保するための非常用電源は3つあります。
・一般的非常用電源 長時間対応 40秒以内の復旧
・特別非常用電源 短時間対応 10秒以内の復旧
・瞬時特別非常電源 短時間対応 0.5秒以内の復旧
どちらかのみという訳ではなく、それぞれの用途に合わせ併用し設備を使用します。
医療の安全性を担保するための非常用電源は3つあります。
・一般的非常用電源 長時間対応 40秒以内の復旧
・特別非常用電源 短時間対応 10秒以内の復旧
・瞬時特別非常電源 短時間対応 0.5秒以内の復旧
どちらかのみという訳ではなく、それぞれの用途に合わせ併用し設備を使用します。
(1)一般非常電源
商用電源(電力会社から消費者に電力を供給する際の電気設備:AC電源ともいう)が自然災害などで停止したとき、40秒以内に電力供給を回復しなければならない医用電気機器などに電力を供給する回路には、一般非常電源を設けます。
自家発電設備や非常用発電機と言われるもので、施設自身で電力を発電し、停止した機器に電力を再供給します。
自家発電設備や非常用発電機と言われるもので、施設自身で電力を発電し、停止した機器に電力を再供給します。
(2)特別非常電源
電力会社より供給される商用電源が停止した際に、10秒以内に電力供給を回復しなければならない医用電気機器などに電力を供給する回路には、特別非常電源を設けます。
自家発電設備や非常用発電機では、電力を作り送電まで40秒程度掛かってしまうためUPS(交流無停電電源装置) などでの対応が必要になります。
自家発電設備や非常用発電機では、電力を作り送電まで40秒程度掛かってしまうためUPS(交流無停電電源装置) などでの対応が必要になります。
(3)瞬時特別非常電源
商用電源が停止したとき、0.5秒以内に電力供給を回復しなければならない医用電気機器に電力を供給する回路には、瞬時特別非常電源(UPS:交流無停電電源装置によるものを含む。)を設けます。
前記のように病院では、無停電電源装置(UPS等)は必要なのですが、汎用のUPSなら何でもよい訳ではなくアメリカの安全規格UL規格をクリアする必要性があります。
通常のUPSではUL1778はクリアしていますが『UL60601-1:医療機器(患者に直接接触した医療行為)を対象としたUL安全規格』を取得していません。よって、国内のUL60601-1規格取得し、医用電気機器と同様に接地漏れ電流0.5mA以下をクリアしたUPSが必要になります。
では病院全てが法を順守しUL60601-1規格のUPSを採用しているかというと、通常のUPSなどを病院の判断で採用しているのが現状です。(価格の問題・規格を理解していないなど)
しかし病院では精密検査機器などを使用するため漏洩電流を監視している場合が多いので、漏洩電流警報があるところはインシュレーションするか、このUPSを使うなどの選択を迫られます。
いずれにしましてもUPSは万能ではありません。
無停電でバックアップできる高機能性を備えますが、その持続性に課題を抱えます。
つまり、機種によって10分程度は電源を供給できますが、これがBCPで要求されるような72時間ともなると自家発電設備のように継続的に電源を供給できる機器が必要になります。
一般的にはUPSと発電機などの併用が基本となります。
前記のように病院では、無停電電源装置(UPS等)は必要なのですが、汎用のUPSなら何でもよい訳ではなくアメリカの安全規格UL規格をクリアする必要性があります。
通常のUPSではUL1778はクリアしていますが『UL60601-1:医療機器(患者に直接接触した医療行為)を対象としたUL安全規格』を取得していません。よって、国内のUL60601-1規格取得し、医用電気機器と同様に接地漏れ電流0.5mA以下をクリアしたUPSが必要になります。
では病院全てが法を順守しUL60601-1規格のUPSを採用しているかというと、通常のUPSなどを病院の判断で採用しているのが現状です。(価格の問題・規格を理解していないなど)
しかし病院では精密検査機器などを使用するため漏洩電流を監視している場合が多いので、漏洩電流警報があるところはインシュレーションするか、このUPSを使うなどの選択を迫られます。
いずれにしましてもUPSは万能ではありません。
無停電でバックアップできる高機能性を備えますが、その持続性に課題を抱えます。
つまり、機種によって10分程度は電源を供給できますが、これがBCPで要求されるような72時間ともなると自家発電設備のように継続的に電源を供給できる機器が必要になります。
一般的にはUPSと発電機などの併用が基本となります。